2016年 01月 20日
雪
次郎を眠らせ 次郎の屋根に雪降りつむ
三好達治の「雪」である。
この詩を習った時、豪雪地帯で茅葺屋根に雪が積もってその下でぐっすりと眠る少年の兄弟を思い浮かべた。
そばには囲炉裏とおっとうとおっかあがいて。
時々ドサドサと屋根から雪が落ちる音がするが、少年たちは身じろぎもせずこんこんと眠る。
その様子に夫婦は顔を見合わせてクスクス笑う。
そのうちにふと、太郎と次郎の兄弟はもう死んでしまってるんじゃないかと考える。
「屋根」とは地面のことで、二人はお墓の下で永遠に眠っている。
雪が墓を覆い、より深く二人を眠らせるのではないかと。
最近は雪の少ない地域にたまに降った雪の夜を思い浮かべる。
屋根に積もる雪を知らずに眠る太郎と次郎。
朝になったら積もった雪に歓声をあげ、子犬のように転げまわりはしゃぎ倒してビショビショの体からホカホカと湯気を立てながら駆け戻り、家の中の床を濡らしてお母さんに怒られる。
今朝起きたら窓の外は雪。
そしてうちの太郎(仮名)
ストーブ前から動かず。
温風にたなびく毛。
グルグル回りながら自ら毛布に潜りこむ。
新説。
太郎はイヌ。
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by atelierhitsujikai
| 2016-01-20 10:26
| 私のこと